AIで画像を作り、短い動画にしてみたものの、素材を並べると話がつながらない。足りない場面を後から生成しようとして、何を作るかまた迷う。そんなときは、生成を始める前に「一つの動画で何を伝え、各カットで何を見せるか」を絵コンテにする方法を試してみてください。
この記事は、AIショート動画を作り始めた方に向けた、絵コンテの作り方と見直し方です。絵を上手に描く方法や、特定の動画生成ツールの操作ではなく、素材を作る前の設計に絞ります。文章のメモから始められるテンプレートと、架空の15秒動画の例を用意しました。
AIショート動画の絵コンテは、何を決めるために作る?
絵コンテは、場面の順番や、画面で見せる内容を整理する設計資料です。この記事では、ラフな絵だけでなく、場面を言葉で書いた表も出発点として扱います。見せ方が決まっていないまま、完成画像を大量に作ることを避けるためです。
| 資料 | 主に決めること |
|---|---|
| 台本 | 伝える言葉と話の流れ |
| 絵コンテ | 言葉に対応する画面、順番、場面の役割 |
| 生成用の指示 | そのカットの素材を作るための特徴・構図・動き |
| 編集メモ | 素材の使用範囲、字幕、音、つなぎ方 |
一つの資料にまとめても構いません。ただし「画面で何が起きるか」と「視聴者へ何を伝えるか」が別々に確認できると、映像と説明のずれを見つけやすくなります。台本から考えたい方は、YouTube台本を作る方法も参考になります。このページは、その先のカット設計を扱います。
4本制作して迷ったことを、生成前のチェックに置き換える
私はAIショート動画を4本、自分で制作・編集しました。主にChatGPTでプロンプトを考え、Flowで画像を作り、DomoAIで動画化し、CapCutで編集しています。難しかったのは作業に慣れること、画像の崩れやキャラクターの変化、どこにどの効果音や音声を入れるかを決めることでした。
画像が崩れたときには、生成し直す、プロンプトを変える、キャラクターシートを使うといったことを試しています。素材を作れるようになっても、作品に合うものを選び、順番や音を決める仕事は残りました。
「絵コンテを作ったら制作時間が半分になった」などの比較はしていません。ここから紹介する手順は、4本の制作で迷った点を、次の制作で確認しやすい形へ整理した提案です。実作品の絵コンテを再現したものではありません。
完成作品と制作過程は、AIショート動画4本の制作体験記事で確認できます。
絵コンテを作る前に決める4つのこと
1.誰に、何を一つ伝えるか
「副業に興味がある人へ」だけだと、話題が広がります。「AI制作を始めたいが、最初の作業が分からない人へ、まず一枚の画像を作るところから試せると伝える」のように、今の悩みと伝える要点を一組にしてください。
2.見終わった後に、何をしてほしいか
続きを見る、作業を一つ試す、解説記事を読むなど、動画の出口を一つ決めます。毎回相談や購入へ誘導する必要はありません。学習用の作品なら「次の作品でも同じ手順を使える」が目的でも構いません。
3.長さと、公開先の画面を想定する
15秒、30秒などの仮の長さを置き、各カットの合計がそこへ収まるか確認します。これは特定のSNSの上限やおすすめの長さではありません。公開先が決まっている場合は、その時点の仕様に合わせて縦横比・字幕位置などを別途確認します。
4.使う素材と、今回やらないことを決める
使える写真や画像、音声の有無、再生成に使える時間や費用を整理します。最初の作品で、複数人物・大きな動き・長い物語を全部入れる必要はありません。大切なメッセージを残したまま、比較しやすい範囲へ絞ります。
AIショート動画の絵コンテを作る5ステップ
1.場面の役割を先に並べる
いきなり絵を作らず、「何を見せる動画か」「特徴」「具体例」「締め」のように役割を書きます。全部の動画にこの順番を使うわけではありません。まず、各場面がなぜ必要なのか説明できる状態にするのが狙いです。
2.一つのカットで見せる動作を絞る
「歩いて、物を持ち、振り向いて笑う」を一つのカットに詰め込むより、必要な動作を分ける案を考えます。カットを短くすれば必ず生成に成功するという意味ではありません。何を作ろうとして、どこが違ったかを確認する範囲を小さくする提案です。
3.構図・字幕・音を別々に書く
画面は「机の上の青いカップを正面から」、字幕は「今日の制作練習」、音声は「なし」のように分けます。字幕が必要なら、生成画像へ無理に文字を含めず、後から編集で入れる案もあります。生成画像に文字が出ることと、編集で正確に配置することは別の作業です。
4.前後でそろえる特徴をメモする
同じキャラクターや物が登場するなら、髪・服・色・形・持ち物など、つながりに必要な特徴を指定します。「雰囲気をそろえる」だけでなく、前後で違うと困るものを言葉にしましょう。背景まで完全に同じにする必要があるかも、場面の意味から決めます。
人物の見た目が変わる問題は、AI動画のキャラクターが変わるときの確認手順に詳しくまとめています。
5.一つのカットで試し、全体の設計へ戻る
まず一つのカットを試作し、指示した内容が伝わるか確認します。想定と違う場合は、指示を増やすだけでなく、動作や構図を変える案も比較します。その後、全体を並べたときに必要な素材が足りているかを見直します。
最初のカットが成功しても、残りの生成結果がそろう保証にはなりません。全カット生成後も、元画像・動画の途中・つなぎ目を人が確認してください。
15秒・4カットの絵コンテ例|青いカップを紹介する
次は説明用に作った架空の例です。私の4作品の設計図ではなく、再生数や制作時間の改善を測定したものでもありません。人物の動作を入れず、一つの物の形をそろえて練習する構成です。

| カット・時間 | 画面と役割 | 字幕・音の案 |
|---|---|---|
| 1:0〜3秒 | 机の上のカップ全体。何を紹介するか示す | 字幕「青いカップを紹介」。まず効果音なし |
| 2:3〜7秒 | 持ち手と縁の近景。見る場所を絞る | 字幕「持ち手と形を見てみよう」。音声なしの案 |
| 3:7〜11秒 | 同じ机で横から見せる。別の向きで形を確認 | 短い切り替え音を試す。不要なら外す |
| 4:11〜15秒 | 全体へ戻る。画面に字幕用の余白を残す | 字幕「次は好きな物で1カット試そう」 |
4カット・15秒が最適というルールではありません。大切なのは、各カットの役割、同じ物としてそろえる点、最後の行動が明確なことです。形だけ見せる練習なら、静止画を編集でつなぐ案でも目的を満たせます。すべての素材を動画生成する必要はありません。
コピーして使える絵コンテ用メモとAIへの依頼文
手元のメモや表計算で、次の項目を埋めてください。空欄が多い場合は、先に目的や一つの場面を決め直す候補があります。
動画の目的: 想定する視聴者と悩み: 伝える要点(一つ): 最後にしてほしい行動: 仮の長さ・公開先: 使える素材・時間・費用: 各カット:番号/時間/役割/画面/動作/字幕/音 前後でそろえる特徴: 試作後に見直す点:
対話型AIへ整理を依頼するなら、次の文をたたき台にできます。出力例の成功を保証するものではなく、利用するサービスへ入力してよい情報だけを使ってください。
次の条件で、AIショート動画の絵コンテ案を表に整理してください。 視聴者:【誰が、何に迷っているか】 伝える要点:【一つ】 最後の行動:【一つ】 仮の長さ:【秒数】 素材と制約:【使える素材、難しい動作、予算など】 列:カット番号、時間、役割、画面、主な動作、字幕、音の案、そろえる特徴。 条件:各カットの役割を一つにする。時間の合計を確認する。 未提供の実績や成果を作らない。不明点は推測で埋めず質問する。 人物や物が別物になる可能性、動作の詰め込み、字幕と画面の重複を点検し、修正案も示す。
出てきた表をそのまま生成ツールへ貼る前に、各カットの指示へ分けます。絵コンテの一覧画像を直接入力できるか、複数の場面をどう扱うかはツールや機能で異なるため、一枚の資料から必ず完成動画ができるとは考えないでください。
生成前に見直したい4つのつまずき
- きれいな画像はあるが、話がつながらない:各カットの役割と最後の行動を見直す。
- 全カットに多くの動きを入れている:主な動作を一つにし、静止画や字幕で伝えられる部分を分ける。
- 字幕と音声が多すぎる:実際に読んで長さを確認し、映像で分かる説明を減らす候補にする。
- 人物や物の特徴が前後で違う:基準画像や固定する特徴をそろえ、動画化前に比べる。
音が必要かは絵コンテに仮で書き、編集後に聞き直します。配置の判断は、ショート動画の効果音を入れる位置・数・音量の決め方へ。設計時の案を必ず残すのではなく、作品を見て外す選択もできます。
よくある質問
絵が描けなくても絵コンテは作れますか?
この記事の方法では、場面を文章で書いた表から始められます。構図が伝わりにくい箇所だけラフや参考画像を添えると、どんな画面にしたいかを確認しやすくなります。
AIが作った絵コンテをそのまま使っていいですか?
時間の合計、言葉の正確さ、利用権限、場面のつながりは自分で確認してください。顧客の非公開情報や他人の素材を、許可・条件の確認なしに入力しないようにします。
絵コンテがあれば画像崩れを防げますか?
保証はできません。絵コンテは何を作るかを決める資料で、生成モデルの結果を制御しきるものではありません。試作と生成後の確認は別途必要です。
副業で仕事にするには、絵コンテだけで十分ですか?
十分とは言えません。依頼内容の確認、素材や音の条件、編集、納品形式なども仕事によって必要です。私のAI動画は自主制作であり、AI動画の受注・収益実績として紹介しているわけではありません。
まとめ|今日は完成動画ではなく、1カットの設計を作る
AIショート動画の絵コンテは、きれいな絵を並べることより、誰へ何を伝え、各カットで何を見せるかを決める資料です。まず目的を一文にし、一つのカットの画面・動作・字幕・音を書いてみてください。その後に試作すると、どの部分を見直すかを言葉にしやすくなります。
動画以外の副業も含め、最初の作業を選びたい方は、副業で何をすればいいかわからない人向けの小さな体験を参考にしてください。


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